カテゴリ:フィンランド旅行記( 14 )

かもめ食堂

フィンランド旅行記、番外編。

ヘルシンキの小さな食堂を舞台に映画「かもめ食堂」が撮影された。日本人旅行者の多くが立ち寄る。地元の利用者も多いが、地元の人たちには、なぜ、日本人が多いのか、理解できていない。
N邸の実施設計の打ち合わせ時、フィンランド旅行のヨモヤマ話中に「かもめ食堂」のDVD登場。
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「えっ! まだ見てなかったの?!この映画、なんだか、とても癒されるの」 とは奥様。
行く前に見るか、行ってから見るか。癒されたい年頃のわたしとしては、お借りして、さっそく見た。

寒さ厳しい冬ではなく、快適そうな夏の場面が多かったが、
「かもめ食堂」に行って座った場所も映し出され、お尻のあたりが、ちょいと懐かしい。
自然体の主人公に、ひょんなことから関わる妖怪じみたふたりの女性。
過去を詮索する風もなく、軽妙な会話と心あたたまるストーリー。
フィン人との逸話の中、フィン人気質の一面が、この映画に、にじみ出ていた気がする。

少子高齢化、石油文明からの変換期にあたって、フィンランドという国のあり様に、
接することができたことは、わたしにとって単に偶然の出来事だったんだろうか・・・? 日比
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by hearthandhome | 2008-04-23 17:11 | フィンランド旅行記

アウトドアライフ

f0059988_16533170.jpg森と湖の国。雪と氷と白夜の国。 (これは絶対そのとおり)
そしてI T先進国。 教育水準世界一の国。 (本当らしい)
夏は夜がなく、冬は昼のない国。 (これはちょっと、きつそう?)
日本との時差 6時間の国。 (片道9時間半、意外と近い)
戦後の目覚しい発展・復興を、フィンランドの奇跡とうたわれた国。
暖かい家の中で、サウナをこよなく愛し、ゆったりと暮らすフィン人。

f0059988_170010.jpgスキー、スケート、スノーモービル、トナカイ・ハスキーのソリ、
氷上の魚釣り、氷上のアイスゴルフ(想像できます?)
オーロラを見ながら、サウナを出て、素っ裸で雪に突っ込む。
スノーシュー(雪下駄)を履き、ただただ雪と氷の樹海を歩く。
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f0059988_16542913.jpgゆるゆると雪原に分け入り、焚き火を起こし、バーベキュー。

f0059988_16562668.jpgお金をかける替わりに
自分たちの身体を動かし、
仕事にそれほどには縛られず、
十分な余暇を楽しんで過ごす。

f0059988_16564760.jpg旅人の眼には、アウトドアライフが
日常の中にあるように見える。

夏は、もっと素晴らしいから、
ぜひおいで!!
えっ! もっと、すばらしいって!! 

10日程の旅行を終えて思うこと。
人口がとても多く、群れて暮らす日本人。人口がまばら、家族単位で暮らすフィン人。
それぞれの良いとこ取りができればいいね。
基本は、孤独であることを前提とした、個人個人のありようだろうけれど・・・。
そしてもう一つ。
日本の食文化のすばらしさは、世界に誇るべき、日本の風土に根ざした素敵な資源。
特に醸造業の発酵技術のにかけては、一番! なにしろ高温多湿ですから。
こんなことにあらためて気づかされ、ついでに食料自給率の低さに愕然とする今日この頃・・・。
 
                                    フィンランド旅行記、 完。    日比
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by hearthandhome | 2008-04-22 08:33 | フィンランド旅行記

ロヴァニエミ博物館

f0059988_15502014.jpg北極圏とラップランドの展示館がある。

地球温暖化の影響が眼に見えるカタチで、
迫ってきているのが、南海の島々と、ここ北極圏。

数年前と現在の氷河の状態の映像は、
どこかで、ご覧になったことがあるでしょう。

深刻です。
「冬が暖かくなって、いい」
なんて言ってられません。

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ラップランドの開発は、
極北の地で、果敢に挑んだ木材産業の歴史。

二次世界大戦末期、
ドイツ軍撤退の時、ロシア軍に占領されても、
この地の家および町施設が使えないように、
ドイツ軍の手によって
ロヴァニエミの町は、すべて焼き払われた。
その時の町の様子がジオラマにて再現。
なお、復興の都市計画は、あのアルバー・アアルト。

ところで、北極圏を示す線上のこの町には、サンタクロース村があり、世界中の子供たちが訪れる。
日本の子供たちからの手紙も数多く掲示されていて、生きているサンタに会える。
そして、なんとサンタは世界中の言葉を話す。流暢な日本語で、方言まで駆使して 「・・・だべ」と言い
小島よしおの 「そんなの関係ない!」 まさか地球温暖化のこと?! 日比
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by hearthandhome | 2008-04-21 09:10 | フィンランド旅行記

フィンランド 「お宅訪問」

f0059988_11482418.jpg旅の目的の一つに、
一般家庭の人々の暮らしを
実際に体験したいこと。
ありがたいことに4家族の
ランチやディナーの
恩恵に浴することができた。

窓の外の景観は、どこも絵画のよう。
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ファミリールームとリビングルームの
使い分けも実感。
一人で居たい時、夫婦の会話、
友人、知人が訪ねてきた時、
お客様を迎えた時、
テレビやビデオ観賞の時、
子供たちだけの遊びの時など、
その時々にあわせて使い分ける。

暖炉は、家族の意図によって、
どこかに必ず付いている。
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べったりくっつくか、まったく離れるかのどちらかではなくて、
家族の中でも、付かず離れずの関係。

そしてもちろんサウナルーム!
サウナルームには、マイナス何度でも外気のフェレッシュエアを導入!
気持ちの良いサウナには、このような
大胆な換気を取り入れることが不可欠。
日本でのサウナ普及がイマイチなのは、換気に問題があった!

f0059988_12151040.jpg家全体がなるべく大きなワンルーム。オール電化住宅。
大事な暖房には、温水のパネルヒーターを、すべての窓下に設置。
家によっては深夜電力利用の床暖房も併用。
トリプルガラス、グラスウールの断熱材、べイパーバリヤー、断熱戸。
広くはないが風除室。土足をここで脱ぐのは、日本と同じ感じ。
室内の温熱環境は、OMを思わせるように気持ちよく暖かい。
床は、大理石、タイル、そして意外にもクッションフロアーは多用。
そのうえにテキスタイルの敷物を各所に敷く。壁はほとんどビニールクロス。天井は吹き付け。
シックハウスは、フィンランドでは問題にならなかった?

f0059988_12124354.jpgアパートやコンドミニアムでは、工場でお湯を作り各住戸に給湯配管され、制御も公的機関に一任。(無休のウォーミング・ファクトリー)
驚いたのは、換気についても、同様。一定の時間しか換気がされず、
換気の必要な時に併せて生活をすることに??

「今日は寒くなりそうだから、毛布を干そう」 
太陽に干すより、確実にダニが凍死する。これにも驚いた。

f0059988_12293562.jpg一般の戸建住宅では、灯油ボイラーおよび換気装置で各戸制御しているが、2020年以降は、灯油使用禁止、すべて電化とのこと。
電力の熱源としては、「スワーム」と言っていたが
オイル系の物質らしい。極寒の地に住むうえで暖房は正に生命線。
原子力と並んで、地熱発電を挙げていた。
電気を起こすエネルギー源。 全世界的にこれが問題です。 日比
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by hearthandhome | 2008-04-18 10:21 | フィンランド旅行記

住宅地

f0059988_9265760.jpgロヴァニエミ郊外の住宅地。
どこもかしこも針葉樹林の中、
自然な土地の斜面そのまま。
各戸のフェンスはほとんどなく、
あっても、簡単な木柵のみ。

日本の高級リゾート地のよう。
リスはしょっちゅう、しろうさぎも。
雪に覆われてはいるが、
木の実やコケなど、
餌は冬といえども豊富にあるらしい。


f0059988_9272221.jpg敷地はゆったりと広く、
平屋建て、2階建て、コンドミニアムと、
様々な種類の建て方の建物が、
住宅地の区画毎にデザイン的にも
まとめられて、建っている。
小さな家も多い。
大きな嵌め殺し窓が目に付く。
もっとも、その嵌め殺し窓も
ロックを外せば、
内側に開くようになっている。
年に一度のガラス磨きのため。


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犬は家族の一員として、
家の内外を歩き廻っている。f0059988_10381579.jpg










車の通らない小道を、足早に歩くノルディックウォーキングの老夫婦と、時折、すれ違う。
フィンランド版「夫婦ふたりの家」 もっと言えば 「高齢者夫婦の家」は一般的な様子。
いずれ一人になった時の寂しさのこと、孤独のことを考える。孤独を楽しむということかな?

f0059988_9341172.jpg子供たちの公園も、もちろん雪の中。
元気いっぱいなのは、いずこも同じ。

そういえば、既に住んでいるのに
簡易足場の工事中の家が目に付いた。
住みながら、ベランダや駐車小屋や
物置を自らDIYで作っている。
フィン人の男性、曰く、
「男なら誰でも、家くらい作れる。」
わたしの負け惜しみ?
「地震はないし、
時間がたっぷりあるからね」 日比
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by hearthandhome | 2008-04-15 07:23 | フィンランド旅行記

トナカイ・ハスキー

f0059988_8255339.jpg雪と氷の大地を走るトナカイぞり。
交通・輸送手段であると同時に
貴重な食料でもあるトナカイ。

トナカイとは、「飼いならされた鹿」という意味で
「アイヌ語」だってこと、知ってた?

群れの中で優秀なオス一頭のみ残し、
他のオスはすべて去勢される運命。
去勢されたオスの角は、はっきり弱々しくなる。

サンタクロースのお供で活躍するのも
鼻の赤いやつだけという悲しい生き物。

でも、けなげに生きていた。


f0059988_1659243.jpg毎年、生え変わる立派な角にまつわる
話しもいろいろ。

時期によっては
一日で5~6cmも伸びる
その成長のスピードは驚異的。
しかも、不思議なのは、個体によって、
毎年の生えかたのカタチは
それぞれに個性的なくせに、一定。
最新の生命科学的に興味ある
研究の対象になっているらしい。


f0059988_16592177.jpg人類の最も身近なパートナー、犬。

ハスキー犬たちの、
狼を思わせる風貌も凛々しいけれど、
その献身的な働きは感動的。

走りながら、雪は喰うし、
糞尿は垂れ流すけどね。

ワンワンという鳴き声は
世界共通語。 何故か、嬉しい。


f0059988_16593828.jpgトナカイもハスキーも
ワッシャーが一人付くけれど、
大人の乗るソリの操縦は
本人のぶっつけ本番。
振り落とされるのじゃないかと
緊張したが、よく訓練されていてホッ。

聞けば、犬ゾリは
アラスカのエスキモーから、
観光用に導入されたとのこと。
それはそれとして、子供に戻って
なかなか興奮モノでした。 日比
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by hearthandhome | 2008-04-14 08:26 | フィンランド旅行記

多言語

フィンランドは公用語として、フィンランド語とスウェーデン語。そして、多くの人は英語も話す。
今回の旅では、ガイドしてくれた数人の人たち、そして、家庭訪問させてくれたフィンランドの人たち、
全員、2ヶ国語、3ヶ国語以上を操る人たちだ。
ただし、自国語を立派に話すことが、なにより大切で前提条件と言われちゃったが・・・。

欧州では、多言語は珍しいことではなく、国境を越えたEU(欧州連合)の活発な動きも、
統一貨幣のユーロを使ったり、簡単な国境越えをしてみて、少し、実感。
これからの時代、自国語、英語、現地語の3ヶ国語は話す必要があるとは、ちょっと耳の痛い話。
でもそうかもね。 頼むよ!若者たち!
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スウェーデンの 本場、I KEAに行った時、店頭に建ち並ぶ国旗は、
サーミ、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、ロシアの5本。

f0059988_1575788.jpgI KEAの店内は、家具屋の域を超えて、暮らしに関わるものすべての展示。
モノを売るんではなくて、
徹底して暮らし方を売る。
小物類も充実していて、ついつい買ってしまうように出来ている。
飲食店もある。で、安い。

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f0059988_15161744.jpgf0059988_15163161.jpgまた、最近、
わたしたちの家づくりにおいて多用している
ドアで仕切るほどではないが目隠しはしたいという、
言わば日本の「のれん」のようなもののコーナー。

ガラス張りのバルコニー内部に、
(バルコニーというよりはサンルーム化している)
日本のすだれがブームらしい。

f0059988_8455328.jpgアアルトの家具ショップ、アルテックでの家具は、
チェアーでも、四・五十万円のものばかり。

アアルトの家具というわけにはいかないが、
ちょっと似たチェアーのキットを購入。
帰国後、さっそく組み立てた。
いくらだと思います? 69.5ユーロ!  日比
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by hearthandhome | 2008-04-13 21:30 | フィンランド旅行記

アルバー・アアルト (3)

f0059988_16285341.jpgオフィスから続き間の
スキップダウンした
住宅の居間。

決して広くはないが、
低い天井高。
食堂へ
視線は抜けていく。








f0059988_1629896.jpg食堂。
アアルト自身による
家具と照明のデザイン。

窓下には、すべて温水のパネルヒーター。
だから、窓台が必ず付いていて、
鉢植えが並んでいる。

はきだしのサッシは無く、
外部に出るためには、
目立たない場所に、
ドアを設置。





f0059988_1629237.jpg寝室。


どのスペースも
居心地が良さそうなのは、
北欧の美しい家具が
ピッタリ納まっているから。
 
家具は、美しい室内空間はもちろん
居心地の良さに決定的な要素です。
日比
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by hearthandhome | 2008-04-11 09:05 | フィンランド旅行記

アルバー・アアルト (2)

f0059988_1615716.jpgオフィス内部は、こじんまりしていて
わたしたちの作る吹き抜けのスケールと変わらず、親しみが持てる。

ここで、壮大で、革新的な
数々の名作の設計が
行われていたとは・・・なんてね。

アアルトの来歴や愛妻家ぶりを
フィン人のガイドが説明するのが、
ちょっと、わずらわしい。


f0059988_16152214.jpgコーナー開口の一角に
アアルトのデスクがあったかも。

外の並木を眺めながら、
構想を練ったのか。

どこを取っても、外部の景観は美しく
一幅の絵。 なんとも羨ましい。

フィンランドの住宅地は
おおむね、どこもそうだけどね。


f0059988_16153833.jpg北国の乏しい日光の取り入れ方は
大胆かつ繊細。
いつまでも沈まない太陽を惜しむように
西面いっぱいに取られた、吹き抜けのサイドライト。
トリプルガラスの嵌め殺し窓。

奥に、打ち合わせコーナーと
隠し部屋の茶目っ気も・・・。

帰り際、
アアルトのデザイン画がプリントされた
Tシャツを、勢いで購入。

消費税22%が、身に沁みた。   日比
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by hearthandhome | 2008-04-10 08:20 | フィンランド旅行記

アルバー・アアルト  (Alvar Aalto) (1)

f0059988_15594258.jpg常滑、中部国際空港から、ヘルシンキへ直行。
ロヴァニエミへの
乗り継ぎの間、
世界的現代建築家
アルバー・アアルトの
住宅&事務所へ。

一般公開だが予約制。
空港から、バス、
路面電車と乗り継いで、
すべりこむ。
時、あたかも
イースターホリディ。


f0059988_160128.jpg築何年なのかは
聞きもらしたが、
70年程前、アアルトの暮らしたhome&ofice。

外装の木部は
少しいたんでいたが、
伸びやかなカタチは
やはり世界をリードした
現代建築の巨匠。

これ、意外にも
鉄骨造でした。  
日比
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by hearthandhome | 2008-04-09 08:43 | フィンランド旅行記